屋久杉先生、悲しみをどう考えるべきですか？ 心に咲く雪の華

　生きていると、好むと好まざるとに関わらず、悲しい出来事や辛い出来事が起きてしまうものです。それは時として取り返しのつかない場合だってあるでしょう。人はそうやって、目に見えない苦悩の荷物を抱え込んでしまうものです。数年前に私が日記に書いた詩を読んでみてください。少しでも参考になる何かが見えてくると嬉しいです。

 

心に咲く雪の華 

 

雪の結晶は、

 

「雪の華」とも言います。

 

雪の華は、なぜ咲くのか知っていますか？

 

その昔、ある科学の本で読んだ覚えがあります。

 

「 純粋な水 」そのものは、なかなか凍ろうとしないのだそうです。

 

氷点下になった時、ほこりや不純物に小さな結晶が集まって

 

「雪の華」になるのだそうです。

 

 

 

私の人生もまた同じなんだな・・・

 

そんな気がしてなりません。

 

私の心が辛く悲しい出来事に遭い、取り返しのつかない人の死に直面したとき、私の心が氷点下になっても、 

 

それだけでは、大切な何かは、

 

なかなか見えてきやしない・・・

 

私は、自分のエゴで、自分の見栄や周囲の人間に対する体裁を気にして、

 

私はすぐカッコをつけて、強がってしまうから・・・

 

 延髄梗塞による激しい中枢性疼痛の痛みやそれに伴って生起する「心の闇」に

 

邪魔物のレッテルを貼ってしまうから・・・

 

私がこれまで味わってきた２度に及ぶ臨死体験や教え子の死、釣り仲間の死、祖父母の死、そして中枢性疼痛に

 

よる激しい痛みや生きることに対するあきらめ、

 

生涯、治らない中枢性疼痛で味わわされる 

 

苦悩の深淵、

 

 葛藤や挫折、

 

 劣等感や不幸感、

 

見栄や体裁、

 

儚く砕け散った夢と希望、

 

これまでに必死に働いて流した汗と

 

 人知れず流した大粒の涙

 

人知れず叫んだ大きな叫び

 

 

 

私は、これら全てを、ムダな「不純物」と見なして

 

必死になって捨てようと、ひたすらもがいている

 

どれだけ苦しんでみても、

どれだけ悲しんでみても、

どれだけ考えてみても、

どれだけ葛藤してみても、

 

 なかなか本質の中心が

 

見えてこないんです

 

 

けれど、私が底のない絶望を味わってから、生きることを諦めることを捨ててから、

 

私が人を大切に想うようになり、かけがえのない愛おしい人たちの存在があると悟るようになり、

 

私が私を大切に想うようになりました。

 

 

すると、少しずつ、少しずつ、

 

 私のこれまでの激しい痛みや絶望、

 

死ぬ瞬間まで治らない中枢性疼痛

 

苦悩の深淵、

 

葛藤や挫折、

 

劣等感や欲望、

 

見栄や人の目を気にする体裁、

 

儚く砕け散った夢と希望、

 

 必死になってこれまでに流した汗と

 

人知れず流した涙は

 

 

もう自分にとってムダな「不純物」だと思えなくなってきました。

 

だから、きっと、きっと、

 

これからは、

 

私の心という「暗闇の空」から、

 

純白で綺麗な私の「人生の物語 」という雪の華を

 

降らしていこうと思うのです

 

悲しみや辛さや苦しみがあったからこそ、人の苦しみや悲しみや涙の重力が伝わってくる人間になり、人に対する慈愛の念が私を人として成熟させたのだと思うのです

 

だからこそ、これからはもっと純白で綺麗な私の「人生の物語」という雪の華を

 

降らしていこうと思うのです

 

悲しみを経ぬ優しなさどあるだろうか

 

苦しみを経ぬ思い遣りなどあるだろうか

 

感謝の念を経ぬ祈りなどあるだろうか

 

耐え抜いたときを経ぬ強さなどあるだろうか

 

 

だからもっと、もっと、

 

これからはもっと純白で綺麗な私の「人生の物語」という雪の華を

 

降らしていこうと思うのです

 

 

 

だから、きっとあなたの人生にも

 

純白で綺麗なあなたの「人生の物語」という雪の華が

 

心の中にたくさん、たくさん、降ってくると思うのです

 

 

 

実に美しい、見事です・・・

雪の結晶って自然界がつくった

素敵な芸術作品ですね